ご家族の皆様へ

対策や治療法はあります。
「尿漏れの専門医(排尿の専門医)」に相談しましょう。

このサイト内でもご紹介していますが、尿漏れには対処法/治療法があります。

【主な対策・治療法】
・尿取りパッド/オムツ
・脚に蓄尿袋を装着するレッグバッグ
・骨盤底筋体操(施設によっては、骨盤底筋体操+バイオフィードバックの組み合わせ)
・尿漏れ手術(AUS)(「人工尿道括約筋」植込術)


尿漏れには、「尿漏れの専門医(排尿の専門医)」を受診してください

前立腺がんには、「前立腺がんの専門医」がいるように、尿漏れには「尿漏れの専門医(排尿の専門医)」がいます。同じ泌尿器科ですが、専門分野が異なります。

がんの主治医から紹介状をもらい、「尿漏れの専門医(排尿の専門医)」を受診し、適切な治療を受けましょう。


特に、前立腺がん手術から6ヵ月以上経過し、なお尿漏れが続いている患者さんは、主治医から紹介状をもらい、「尿漏れの専門医(排尿の専門医)」受診をお勧めします。

尿漏れ手術について

尿漏れ手術とは、尿道括約筋の機能を代替するシリコ-ン製の機器「人工尿道括約筋」を体内に植込み、尿を漏れにくくする治療法です。

尿を漏らさないようにする―膀胱に尿を溜める―上で、ストッパーの役割を担う尿道括約筋が上手く機能しない方が対象となります。
・ただし、前立腺を取り出した後、しばらく経つと尿漏れが回復する可能性があるため、術後6ヵ月以上経過している必要があります。

尿漏れ手術について
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検査、入院から退院までの詳細
はこちら

※医療機関によって多少異なります

骨盤底筋体操について

尿漏れの改善には、骨盤底筋を強化する「骨盤底筋体操」が有効です。
これは骨盤底筋を鍛えながら尿道括約筋の機能回復をはかる体操です。
毎日続けることで、尿道や肛門が引き締まり、しだいに尿漏れの頻度は少なくなっていくはずです。

体操について詳しく知る

患者さんが抱える心配や不安

おしっこ、尿の悩みは、家族にさえ言えない患者さんが多く、一人で心配や不安を抱えている方が多いのが実情です。


「尿が漏れている」という事実への不安

排泄(尿・便)のコントロールは、人間の尊厳にかかわると言われています。「漏らしてしまった」=「粗相してしまった」と、自分でコントロールできないことを恥じたり、引け目を感じて、今後どうなっていくのか、という不安とともに自尊心にダメージを与える事があります。


非常に重要な家族のサポート

家族間でも話しにくい事柄かもしれませんが、患者さんの言葉によく耳を傾けることから始めてみてください。聞いてもらえただけで、また、話すだけで気持ちが楽になった、とおっしゃる方もいます。

患者様もご家族も、納得のいく医療を受けるために

病気や治療のことで、わからないこと、腑に落ちないことはそのままにせず、医師や看護師に納得のいくまで説明してもらうことが大切です。診察の際は、メモなどを用意して聞き忘れのないようにしておくことも一つの方法です。メモを持参し、医師や看護師に見せながら質問するのも、質問を“見える化”でき、お互いにわかりやすくなるのでよいでしょう。

身体の状態などで患者様ご本人が質問できない時は、ご家族がサポートすることになりますが、できるだけ患者様の意思を確認した上で行ってください。ご家族として医師・看護師に聞いておきたいことも、忘れずに質問しましょう。